micasso’s diary

Welcome to my page!!イギリスの大学に通う舞台演出家志望の20歳による日々思ったことや留学情報についてのブログ

心理的安全性のお話

心理的安全性」

という言葉に初めて触れることになったのは4月末のことだった。

774プロジェクトでチームの理念を決めていくときに、顧客に心理的安全性を担保していきたいねって話になった。

最初はこの言葉知らずにぼんやりとしていたのは事実で、だけど終わってから考えてみれば、774の期間中でもっとも大切にしていた点で、そして自分が本当に見つけたかったことではないかとも思えた。

今日はそんな私が今「心理的安全性」に対して思っていることについて書こうと思います。

 

まず、私にとっての「心理的安全性」とは、コミュニティ内の一人一人が周囲に信頼できて、恐れずに自分らしくいることができることだと思っています。

774プロジェクト中は顧客に提供しようと思っていたものが、気づいたらそのことがチーム内でも担保されていて、チーム活動は互いに認め合って、やったことがなくても、自信と軸を持って挑む、なんでもチームメンバーと相談しあっていけることがあたりまえだと思っていた。だから、最初は心理的安全性なんて意識したことがあんまりなかった。

そして、初めて「心理的安全性」の大切さに気付いたのも774プロジェクトの間に他のプロジェクトと同時進行することになった時で、それの活動が、今までしていたチーム活動の概念を良くも悪くも覆すことになった。

同じようなチーム活動でも、思うように自分が出せず、意見があってもなかなか言い出せず、常に猫かぶっていた状態だった(もともと友達を作るのに苦手意識があったため、心理的安全性だけではないのかもしれないが)。周りに圧倒されることが多くて、自分のことを否定することが多かった。やりたいことをしているはずなのに、モチベーションが一時期低かったのも否めない。

「同じ状況下、だけど、なんだか違った私。」そう感じながら思い悩んでいた頃に、色んな人に相談に乗ってもらって、初めて「心理的安全性」という見えないものの大切さについて深く考えることになった。それから、苦とも思っていたチーム活動を楽観的に思うようになってきた。どうしたらそういった場を自分から作り出せるのだろうって考えるようになった。

 

そして、この不思議な言葉と出会ったことで、夏休み中に力を入れた2つの活動には一見何も私の専攻の舞台演劇と関係ないって思いっていたのですが、なんだかつながりがあるように思えてきたのです。

以前から、「何かの差別問題を取り扱った舞台を作り、老若男女問わずに偏見をなくしていきたい」というのが夢で、さらに深掘りしていけば、「舞台によって自分が自分らしくいられることが出来たから、人々それぞれがその人らしく、自分の居場所があるって感じることができる舞台を作りたい」という想いが根本にあるというのに気づいた。

だから舞台演劇の中でも特に興味のある分野がTheatre for development(コミュニティがインタラクティブな舞台演劇によって地域の問題を広めていくこと)だったり、Prison theatre(刑務所の中でリハビリ方法の一種として使われている舞台演劇)だったりと、Applied theatre(よりノンフィクションの舞台演劇で、観客みんなが演者と共に参加できること)に興味があったのでは?と思う(ここはまだ深掘り中(笑))

そしてふと思った、これって全部心理的安全性があるからこそできることではないのかと。安心して、現場にいる人たちに自分さらけ出していいと心から思っているからこそ、観客と演者は繋がると思うし、リハビリにおいても、人と人とのつながりが強くなれば、自分を見つめなおす機会になるのではないかって。

観客が自分の存在を認め、自分に自信を持てるような舞台作りって、一人一人の心理的安全性の確保だったのかもしれない。

 

夢はあるのに、どうすればいいのかわからなかった4月当初だったけど、2つのプロジェクトをやり通せた長い夏休みが終わりを告げようとしている中気づいた。

「私は心理的安全性の保たれる場を作りたい。」

心理的安全性の意味は幅広くて、さらに舞台との繋がりを深掘っていかないといけないけど、もっと沢山のことを学んで、舞台作りをして、詰めることができたらいいな。

そしたら、民族、性別、人種、背景問わずに、1人1人が自分って誇れるように、自分と異なる人でも愛せるようになるのだろうか。

 

ミカソ